
はじめに:なぜあの人は「一瞬」で選ばれるのか?
採用面接、婚活パーティー、あるいは大切なプレゼンの場。
実力や性格は申し分ないはずなのに、なぜかあと一歩のところで選ばれない人がいる一方で、会った瞬間に相手の心を掴みトントン拍子にチャンスを掴んでいく人がいます。
この残酷とも言える差を生んでいる正体、それこそが「外見力(第一印象)」です。
人の第一印象が決まるまでの時間は、わずか数秒と言われています。その短い間に、私たちは相手の「能力」「信頼性」「育ち」「性格」までも無意識に推測しジャッジしています。
もしあなたが、内面の素晴らしさを外見で表現しきれていないとしたら、それは人生において大きな「機会損失」をしていると言わざるを得ません。
今回は、単なるおしゃれの範疇を超え、あなたの人生を切り拓く戦略的ツールとしての「パーソナルデザイン」についてお話しします。
清潔感だけでは戦えない。「似合う」の先にあるもの
「身だしなみには気を使っているし清潔感もある。パーソナルカラー診断も受けて、顔色が良く見える服を着ている」そう胸を張る方もいらっしゃるでしょう。もちろん、それは素晴らしい第一歩でありマナーとしては合格点です。
しかし、多くのライバルがいる中で「あなた」という人間を選んでもらうには、単なる「減点されない無難な服」では不十分。必要なのは、あなたの個性を魅力として最大限に強調する「加点の服」です。
ここで重要になるのが「パーソナルデザイン(PD)」の概念。
パーソナルカラーが「肌や瞳の色を綺麗に見せる(マイナスを消す)」技術だとするならば、パーソナルデザインは「その人の持ち味や存在感を際立たせる(プラスを作る)」技術と言えます。例えば、直線的でシャープなデザインが得意な方が、それを身にまとった時に放つ「仕事ができそう」「知的で信頼できる」というオーラ。
あるいは、曲線的で華やかなデザインが得意な方が、それを着た瞬間に醸し出す「大輪の花のような華やかさ」「人を惹きつける引力」。これらは色だけでは決して表現できない、デザイン(形・素材・雰囲気)が持つ力なのです。
キャリア編|「頼りなさ」を「信頼」に変えるデザインの魔法
仕事において、外見は「名刺」以上の雄弁なプレゼンテーションツールとなります。以前、昇進試験を控えた30代の女性クライアント様がいらっしゃいました。彼女は非常に優秀でしたが、「どうしても幼く見られる」「部下に舐められてしまう」という悩みを抱えておられました。
彼女が好んで着ていたのは、パステルカラーの柔らかなニットや小花柄のスカート。ご自身の優しい性格を表すような服装でしたが、ビジネスの場における「リーダーシップ」や「決断力」を伝えるにはいささか弱すぎたのです。
診断の結果、彼女のパーソナルデザインは「グレース」タイプ。本来は、上質なスーツやハリのあるシャツなど、直線的で整ったスタイルにおいてこそ知性と気品が輝くタイプでした。
そこで私たちは、ふんわりしたニットを「仕立ての良いテーラードジャケット」に変え、小花柄を「ストライプや無地の上質なパンツ」に変えるよう提案。
するとどうでしょう。鏡の前に立った彼女からは今までの「優しそうな女の子」という印象が消え、「理知的で頼れる大人の女性」としての風格が漂い始めたのです。 その後彼女は見事に昇進。「外見を変えたことで自分にも自信がつき、発言に迷いがなくなった」と語ってくださいました。これが、デザインを味方につけるということです。
婚活編|「モテ服」の呪縛から解き放たれる時
一方、婚活の場においてもパーソナルデザインは強力な武器となります。よくある間違いが、雑誌やネットにある「婚活の王道=清楚な女子アナ風」を全員が目指してしまうこと。
ある女性は、婚活がうまくいかないと悩みカラークチュールを訪れました。彼女は一生懸命、フリルのついたブラウスや淡いピンクのスカートを着ていましたが、どこかチグハグで、彼女本来の良さが死んでしまっているように見受けられました。
彼女のタイプは、大胆でファッショナブルな装いが似合う「ファッショナブル(一部ロマンス)」タイプ。
万人受けを狙った「小さくまとまった服」を着ることで、彼女の持ち味であるダイナミックな魅力やゴージャスな雰囲気が「窮屈で野暮ったい印象」に変わってしまっていたのです。
私はアドバイスしました。
無理に『守ってあげたい系』を演じるのはやめましょう。あなたには、隣を堂々と歩ける『自慢のいい女』としてのスタイルが似合います。
彼女が思い切って、大柄のワンピースやコントラストの効いたメイクに切り替えたところ、状況は一変。「媚びない美しさが素敵だ」と言ってくれる経営者の男性とのご縁が繋がりました。
万人に好かれる必要はありません。「あなたがいい」と言ってくれるたった一人に、強烈に刺さる自分であること。 それを叶えるのがパーソナルデザインなのです。
内面と外見の「一致」が、人を惹きつける
ここまでお話ししてきて誤解していただきたくないのは、パーソナルデザイン診断が「自分を偽って良く見せるための仮面」ではないということです。むしろ逆で「あなたの内面にある魅力と、外見を一致させる作業」と言ったほうが正しいでしょう。
人は相手の「外見」と「中身」が一致している時に、安心感や信頼感を抱きます。スポーティーで活発な性格の人が、動きやすい「ナチュラル」な服を着ていればその爽やかさがより引き立ちますし、繊細で物静かな人が儚げな「フェミニン」な服を着ていれば、その奥ゆかしさがより美しく感じられます。
ご自身のタイプを知ることはご自身の生き方を肯定すること。
「私は私のままで美しくなれるんだ」という確信こそが、大人の女性が纏うべき最強のアクセサリーなのかもしれません。
おわりに:人生を変える「一着」に出会うために
最後までお読みいただきありがとうございました。たかが服されど服。毎日身に纏うものは、あなたのセルフイメージを作り他者からの扱いを変え、やがては人生そのものを変えていく力を持っています。
今の自分に満足していない方、次のステージへ進みたい方、あるいは自分だけの「スタイルの軸」を見つけたい方は、ぜひ一度プロの診断を受けてみてください。
自己診断で迷い続ける時間を、これからは「なりたい自分を叶える時間」に変えていきましょう。確かな技術と経験を持つ私たちにそのお手伝いをさせてください。
自分に似合うファッションやメイクが分からずお困りの方は、ぜひカラークチュールまでお問い合わせください。